買ってきたものを袋から出していく私を、布団からちょっとだけ顔を出した隆太郎が見ている。



「そう言えば……大学、どうだった」

「……一応合格」



スポーツ飲料が入ったペットボトルのキャップを開け、再び軽く閉めてベッドの脇に置いた。

と、同時に、隆太郎はがばっと起き上がって、声を張り上げた。



「受かった⁉︎」

「う、うん」

「なんだよそれ!先言えよ!何も言わないから駄目だったのかと思ったじゃん!」

「そんなわけないでしょ!隆太郎が風邪引いてるなら今じゃなくてもいいかなって思ったのよ」



私の言葉に、隆太郎は盛大な溜め息を吐く。



「ここのとこ、ずっと心配してたんだぞ。合格が一番の薬だよ」

「……うん、ごめん」