間抜けな音声が空虚に響く。

そして次の瞬間、隆太郎の盛大な笑い声が聞こえた。



「っは……!コイツ……っ!泣きすぎて吃逆……っ!」


「わ、笑わないでよ!っく!」

「は、腹いってぇ……!」

「もう!」



止まらない吃逆。

そうだ、こんなときは息を止めるんだ。

笑い転げる隆太郎を無視して、息を止めた。

ら、隆太郎に名前を呼ばれる。



「……」

「峰って」

「……」

「こっち見ろって」



ふん。

息止めてるんだから邪魔しないでよ、と目線だけを隆太郎に向けると──



「……⁉︎」



唇に感じた、柔らかい感触。

隆太郎のサラサラな前髪が私の目にかかった。