漸く絞り出されたようなそんな言葉達が、私の声を飲み込んでしまう。



多分これはきっと真剣な想い。

だって、声色が優しくて、でも強くて……嘘だなんて思えなかったから。



「まえ、だ……」



飲み込まれた言葉を、もう一度引っ張り出す。

大丈夫、この人はきっと笑ったりしない。

そう思ったら、自然と隆太郎の服の裾を掴んでいたんだ。



「……峰?」

「こ……こっち来て」



流石にみんなの前だと恥ずかしいので、隆太郎を連れてテントを出た。

少し離れて、周りに誰もいないことを確認して、漸く口を開く。



「あの……」

「あっ、さっきの⁉︎ごめん、吃驚したよな」

「……うん」

「でも安心して、俺が勝手に好きなだけだし!別に付き合えとか言わないからさ!」



こんなときでも君は優しいのね。



「……付き合えって……言ってよ」

「……え?」

「俺と付き合えって。私にちゃんと、言ってよ。そしたら私……頷くから」



よくこんなこと言えたもんだと思う。

多分このとき、このタイミングじゃないと言えないような言葉だった。



「それって……」