庇ってくれた──そう思うと涙が溢れそうで、必死に唇を噛んで堪えた。

だけど、そんな隆太郎の行動が更に彼等をエスカレートさせて。



「お前はどう思ってんだよ」

「それ気になるー」

「今も峰のこと庇いに入ったっぽかったしなー」



やめて……!

心の中でそう叫んだとき、



「俺は好きだよ」



って、頭上から優しい声が耳に届いたんだ。

静まり返ったその場に、隆太郎の言葉だけが響く。



「俺は峰が好き。でも峰もそうと限らないわけだし、あんまりからかうんじゃねぇぞー」



あまりにさらっと、なんでもないことのように言うもんだから、みんなも言葉に詰まったみたいで。



「お、おぉ……」

「悪かったな……」