君のココロの向こう側

嬉しいのか悲しいのか、或いはその両方なのか。

頭の中がぐちゃぐちゃになって、もう自分をコントロール出来なかった。



「離してよ!」



手を振り解こうとするも、力は圧倒的に隆太郎の方が強くて。



「……っ」

「ごめん」



突然発せられた言葉に、私はまた混乱する。



何が、ごめん?

キスしたこと?

それとも、私の気持ちを悟っての答え?



「もういいって、言ったじゃない……」



昨日の勢いなんてないに等しく、今すぐに逃げ出したかった。

だけど、



「俺はもうよくないんだよ!」