「それなら私は、直接隆太郎に会いに行く……！」



隆太郎の居場所なんて知らない。

だけど、どんな手段を使っても、会いに行くよ。



「私ね、あのとき別れを選んだこと……ずっと後悔してた」

『……』

「すれ違って、身も心もボロボロになって別れることになる前に、綺麗なままさよならするのが正しいんだって……あの頃はそう思ってた。一緒に過ごした大切な3年間を苦しい過去にするくらいなら、って」

『……』

「別れを、綺麗なものにしたかったんだと思う」



勝手に、未来を見据えた気でいた。

だけど、違ったんだ。



「不安に負けて、別れを前提とした未来しか考えられなくなってた。隆太郎はちゃんと、一緒にいる未来を考えていてくれたのに」

『……うん』

「今更だって思うかもしれない。勝手かもしれない。だけど、せめて伝えたいの。私は今までもずっと、隆太郎が好きだったって。あの頃、勝手に決断してごめんねって」