今宵、月下の夜に

私の頭を優しく撫でる杏那はそう言って私をソファに座らせた。


「あなたの名前、ずっと考えてたの。でもね、やっと決まったわ」


嬉しそうに話す杏那に驚いた。

「なま…え?」


必要なのかな。今まで名前を呼ばれたことがなくて、必要かどうかもわからなかった。


「あなたは今日からルナ。銀髪にルビーの瞳が月みたいに綺麗だから」


「ルナ…」