今宵、月下の夜に

「覚えてるよ。あの頃のルカ、可愛かったなぁ」


「…なにそれー」

少し拗ねたように頬を膨らませるルカ。


「瑠奈は今とは別人だったね」


「あの頃は…ずっと殻に入ったようなものだったから」

あの頃はなにもかもが信じられなくて、すべてを拒絶していた。ルカはそんな私に逃げずに向き合ってくれた。手を差しのべてくれた。

今の私があるのはルカのおかげでもある。