今宵、月下の夜に

「家に一人だからって言ってたけど、お父さんやお母さんは?」

キッチンにいる汐里に話しかける。俺の言葉にビクッと反応する。


汐里の家はどうみても普通の人が住むような家ではなかった。


普通の屋敷だけでも凄いのに何倍にも大きい建物。大理石で施された床を見ればいかにあの会社が大きくなったかがわかる。

悪いことしてのし上がった金だけどな。

中は部屋で埋まっていて、その一番広いリビングルームに案内されていた。