梨湖side

突然男の人二人がうちに来ていきなりお姉ちゃんが虐待を受けていたのか?

なんて聞かれた私。二富 梨湖

私はお姉ちゃんが好き。

だけどお姉ちゃんは何も分かっていない。

私が求めているもの全部持ってる。

自慢のお姉ちゃん。

お姉ちゃんは昔から明るくて、人に優しい。

夜、あいつにどんなに叩かれたっていつも笑って私に声をかけてくれる。

久しぶりにきいた悲鳴。

私は布団に潜り声を殺して泣く。

どうして私たちがこんなことをされないといけないんだって…

その夜からお姉ちゃんは家に帰ってこなくなった。

義母の沙絵子さんがお姉ちゃんがいなくなって

むしゃくしゃしてるあいつのために私を外に出そうと頑張っている。

だけど私は出ない。

人を信じない。