「す、すみません!今すぐ帰ります。」 私は、自分の荷物をまとめた。 「慌てなくて大丈夫だよ。」 優しくて甘い低い声。 「俺、いつも最後に帰ってるからオフィスの戸締まりとかするんだ〜」 社長が言った。 いつも遅くまで残ってるなんて大変だな~。 「俺より遅い人がいるなんて初めてだよ」 笑いながら社長は言った。 その笑顔は女の子なら恋に落ちてしまうほど。 「大変ご迷惑をお掛けしました!!失礼しますっっ!!」 深々とお辞儀をして逃げるようにオフィスから出た。