パトロールをしていると、女の子の助けを求める声が聞こえてきた。



「離してっ!!触らないでっ!!」



そこにいたのは…、鞠夲千鶴だった。



その目は、"何かに怯えている"あたしと似ている目だった。



「何をやっている?その女、魁姫だぞ。」


気付いたときには鞠夲千鶴を庇うように、男の前に立ちはだかっていた。


「晞榊、怜…?何でここにいるの…。」


「…………。」


「教えて。何でこんなとこにいるの!?」


「あたしは…、暝蝶。困っている人を助けるのは当たり前。」



あたしは男の鳩尾に、一発蹴りをいれた。