【短編】先生は忍者なので


「白雪さん、スキがあります。体術は自分の身にスキを作った途端に負けですよ」

「はい先せ、うわああ!」

先生はそう言いながらあたしを投げとばし、


「もっと速く動かないと忍者として仕事が出来ませんよ」

「ハァハァ、はい、先生」

そう言ってあたしよりも速く走って、


「この武器はは鎖鎌(くさりがま)と言います」

「うっ、おっ重いです」

あたしのために武器もくれた。


あたしの力が出ない事を話してから、先生は他の子よりもきびしくあたしを鍛えてくれた。

あたしはもっと先生が好きになった。

でもあたしは大好きな先生の笑顔を見た事がなかった。

先生はあたしの事をほめてくれなかった。


一方的な片想いが続いた。