【短編】先生は忍者なので


「普通ならこの時期に個々の能力が出るのですが…」

「ここ?」

「人それぞれという意味です」

「あたしは富良野家の、千賀の忍者になれますか?」

「白雪さんは富良野家の人間です。父上や4人のお兄さん達の様に立派な忍者になりますよ」

「でも力がないです」

「力が無くても基礎を固めればいい。僕がみっちり教えますから落ち込まないでください」

「先生…」

「あなたは強い忍者になれますよ」


先生のその一言にあたしは力をもらった。

でも先生の目には力が無いように感じた。