【短編】先生は忍者なので


「今度はどうしましたか白雪」

「あのっ、あたし、先生が好きです!」


あたしは思いきって先生に告白した。

先生はそれを聞いたとたんに立ち止まった。意地でもあたしの方を見てくれない。


「9歳と25歳です。恋人になるなんて無理があります」

「わかってます!でも好きなんです!」


先生はしばらくだまったあとにため息をはいた。


「白雪」

「はい」

「白雪が強い忍者になったら考えてあげます。それまで僕の事を好きになっているかはわかりませんが」

「好きです!毎日好きになります!」


ふられた事になるかもしれないけど、先生が出してくれるじょうけんはうれしかった。

まだまだチャンスがある!

あたしはなぜかニヤニヤしてしまった。

10年後も20年後も、ぜったい先生の事を好きになれる自信があったからかもしれない。