そして、あっという間に、12月23日がやって来た。
 瑠璃と奏の関係に、あれ以来進展はないようだ。
 何かあれば、二人から教えてもらえると思うから。
 そして……私のほうも、鉄平君にまだ返事をしていない。
 ううう……ほんと、どうすれば……。



 冬期講習の授業が終わった後、いつものように瑠璃と一緒に帰ろうとしていると、教室前にて鉄平君が呼び止めた。
「瑠璃、ちょっと麗を借りてもいいか? ちょっと話があって」
「あ、いいよいいよ。これから帰るだけだし。それじゃ、二人とも、また明日ね」
 そう言うと、手を振って歩き去る瑠璃。
 私たちも手を振り返した。
 そして、鉄平君が言う。
「じゃあ、ちょっと、近所のカフェへ行こう。ついてきてね」
「あ、う、うん」
 鉄平君に言われるがまま、後ろをついていった。
 話って……やっぱり、告白のことよね……。
 断らなくちゃ……早く。