「なに俺の女ナンパしてんの?」


「翔くんっ!」


あぁ。

翔くんはやっぱり私のヒーローだなぁ。


いつも助けてくれる、大好きな私のヒーロー。


「はっ、探してるのって男かよ!」

変な人は舌打ちをしてどっかいっちゃった。


「翔くん、ありが「こんのバカ!」」


えっ?


「あそこから動くなって言ったよな!?なんで移動すんだバカ!」


「あ…ごめ…なさ…」


「心配したんだぞバカ…」


翔くんは息も切れて。

私のことを一生懸命探してくれたの?



トクン。



あぁ。翔くん、ありがとう。


「ごめんっね、ありがとうっ…」



そして、私はショッピングモールの人混みの中で泣くのだった。