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数日後。

テストを迎えた。

特進クラスなだけあって、呑気にお喋りをしながら校舎まで歩く普通クラスの生徒とは違い、皆して赤シートを使いながら、勉強している。

私も単語帳を使いながら勉強をした。




ちなみに、結局あの後、勉強しなかった。

「他にどんな紅茶をお祖父様は作っていらっしゃるの?」と尋ねた和歌奈さんに、宇佐美くんはちゃんと答え、その後試飲会が始まった。

私や瀬川も参加したので、勉強は何もしていないままお開きとなった。

秀才の瀬川は嫌だったかも…と思いながら登校すると、瀬川はテストだと言うのに、呑気に分厚い本を読んでいた。




「瀬川、勉強しないの?」

「………」




無視されたので、私も無言で机に座る。

勉強用のノートを開き、先生方が配ってくれた勉強プリントを使いながら勉強する。

赤点取らないようにしなくちゃな。




「瀬川様、カナコさん。
この間はごめんなさいですわ」



和歌奈さんと宇佐美くんが謝ってきた。



「良いよ別に、気にしないで。
試飲会も楽しかったから」



瀬川は本から目を離さず無視だけど、私は普通に笑顔で返した。