「女好きって普通、女の子が告白してきたら、手当たり次第オッケーしちゃうでしょ?
宇佐美先輩の場合、告白してきても、断る場合もあるのよ。
その子が不細工だからってワケでもないの。
可愛くても美人でも、フッてしまうんですってー」
「ふぅん…」
「宇佐美先輩、高校入ってからも、多くの女の子と付き合っているらしいわ。
でも最終的には、女の子からフッてしまうんですって。
宇佐美先輩、宇佐美財閥の次期社長でしょ?
弟さんいるけど、このままいけば弟さんは彼女である鳳さんの財閥を継ぐんだから。
宇佐美財閥次期社長の彼女になれないって諦めてしまう子が多いんですって。
宇佐美先輩も、お父様から色々彼女を作れとか言われているみたいよ。
社長夫人の名が相応しい、そんな彼女を。
宇佐美先輩も必死なんだと思うわ。
ただでさえ宇佐美財閥は、跡取り問題で揉めたらしいからね。
宇佐美先輩も、一時は宇佐美の名を捨てて生きようとしていたほどだって聞いたことあるわ。
桜。
アンタ凄い人に告白されているのよ。
桜なら、宇佐美財閥社長夫人の名が相応しいと思うわ」
…咲夜。
あなたの情報力、素晴らしいわ。
よく宇佐美財閥の裏事情を知っているわね。
学年も違うのに…。
「もう1度よく考えてみなさいよ。
桜は美人なんだから、宇佐美先輩にお似合いよ」
…宇佐美先輩、ただの女好きじゃないんだ。
ちゃんと家のことを考える女好きなんだ。
ただの女好きとばかり思っていたな…。
でもあたし、宇佐美先輩のこと知らないし…。
「咲夜。
あたしちょっと出掛けるわ」
「待ちなさい桜。
次の授業、ちゃんと出ないと、またお父様に叱られるわよ」
「…はい」
咲夜は唯一のあたしの友達ということで、お父さんから絶大な信頼を受けている。
そのため、あたしが前みたいに授業をサボらないよう、咲夜は監視役となっている。


