天才な彼を笑わす方法







「み、宮野!?」

「ほらやっぱり!
めちゃくちゃ熱いよ!
瀬川熱があるのに、どうして来たのよ!!」

「はっ!?
てめ、命の恩人に向かって、その言い方はねぇだろ!?」




瀬川が言い切った瞬間。

…ガクッと、瀬川は膝から崩れ落ちた。




「瀬川!?」

「なーくん!?」



私と桜ちゃんもしゃがみ込み、瀬川を覗く。



瀬川は、辛そうな表情で、荒い呼吸を繰り返していた。

ギュッと、私の手を掴む強さが強くなる。



私は咄嗟に、瀬川を背負う形を取る。

瀬川は私よりも軽いと言っても信じられるぐらい軽く、軽々と背負えた。

耳に、生暖かい呼吸が掠める。

一瞬ドキッと体が無意識のうちに反応したものの、気にせず歩くことにした。

…手は、握ったまま。




「桜ちゃん、行こう!
友達なら、一緒に死ぬんじゃない。
友達なら、一緒に生きるんだよ」

「カナコちゃん…」




さっきよりも炎の強さが上がった気がするけど、まだ少なからず切れ目がある。

…大丈夫。




生きて帰れる。