天才な彼を笑わす方法








炎の海と先ほどから言う私だけど。

炎にも切れ目はまだ残っていて。

まだ少しだけ、私たちの元へ来られる隙間はある。



でも、火傷は免れないだろう。

あんなイケメンの顔に火傷の跡が残ったら…。




「キャアアアアアッ!」

「ど、どうしたのカナコちゃん!」

「あ…ごめん、何でもない」




思わず想像して叫んでしまったよ。

てか私、炎の中にいると言うのに、呑気なものだ。

死ぬかもしれないのになぁ…アハハ。




「叫んでいる暇があったら、縄解くぐらいはしておけよ」

「ご、ごめん…って、瀬川!?」



いつの間にか私の後ろに回り、腕のロープを解いてくれている瀬川。

どうしたの!?

火傷はしていない!?



相変わらず無愛想な表情のまま、瀬川は私の腕のロープを解いた。




「大丈夫か?」

「う、うん…」



ふと見ると、制服が少しだけ焦げていた。

でも、長袖なのもあり、火傷はしていないようだ。