僕は廊下でハンカチを拾った。 ピンクのタオル地にリボンの刺繍がしてあって、周りにグルッと一周レースがついてるもの。 いかにも女子って感じのやつ。 『誰のだろう?』 周りをキョロキョロしていると、 バッ 「わ、私のっ。」 沖田さんが僕の手からハンカチを奪い、走り去っていった。 えぇ〜 いつも、逃げるの早いよ! あんな可愛らしい小物持ってるんだ。 知れば知るほど意外な人だな〜。 走り去る後ろ姿を見ながら思っていた。