それから何日か過ぎ。
俺らは変わらず、胡桃や佐竹と話している。


胡桃が強い……という噂は、残念ながら広まってしまったらしく、女達から敬遠されてしまっているようだ。


胡桃は、
「昔からだから、気にしてません!!」
と言うけど、胡桃ちゃんと騒いでた男達も、寄ってつかなくなった。


しょせん、そんなもんなんだな……。


それでも変わらず一緒にいる、川島と橋田はスゲェなと思った。


あと佐竹……。


なんだろな、最近、胡桃と一緒にいる佐竹を見るとイライラして仕方がない。


胡桃もニコニコ笑ってるから、なおイラつく……。


ただ、俺が胡桃と話してる時も笑ってくれるから、それを見ると、すげぇ嬉しくなる。


一体なんなんだろうな……?


俺は自分の気持ちが分からないまま、イライラ過ごしていた。


「類センパイ?」
屋上で智樹達といたら、胡桃達もお昼ご飯を食べにやってきた。


「ボーッとして、どうしたんですか?具合でも悪いとか……?」
胡桃が座って覗きこんでいた。


「っ……!!」
思わず固まると。


「う~ん?顔も赤いから、熱でもあるのかな……?」
自分のオデコと俺のオデコに、それぞれ胡桃の手のひらを当ててきた。


「熱はなさそうだけど、顔が赤いから、熱射病にでもなったのかな……。大丈夫ですか?」
心配そうに見上げる胡桃に、ますます顔に熱が集まるのが自分で分かる。


なんだコレ!!
隣で智樹は笑ってるし、翔と姫奈は珍しいものでも見るみたいな顔してるし、川島と橋田はニコニコして、佐竹が苦虫噛み潰したみたいな顔してやがる。


「べ……別に大丈夫だ!!」
慌てて言ってプイッと横を向くと。
「大丈夫なら良いですけど、へんな類センパイ~。」
ケラケラ笑いながら胡桃がチョコんとあいていた俺の隣に座った。


もちろん、その胡桃の隣に佐竹は腰を降ろしている。


イラッ。