いったいぜんたい、どうなってるのコレ……。


あの騒動の後、勇翔くんのせいで、なぜか我が家で大宴会が催されている……。


明日が土曜日という事もあって、本当ならダメなのに、蓮人や類センパイ、智樹センパイに翔センパイまでもが、パパや彰パパ、勇翔くんやお兄ちゃんと、酒盛りをやっている。


私は、ウサ耳つきの、ふわふわモコモコピンクのミニワンピのルームウェアに着替えて、同じく姫奈センパイとお兄ちゃんの彼女さんのひろ子ちゃんとママの4人でガールズトークをしていた。


「てか胡桃ちゃんって強いんだね!!全くそんな気配すらないのに~」
姫奈センパイがビックリしながら私に言った。


「当たり前よ~、なんせ胡桃には、私と和馬の血が流れてんだからぁ~」
ビール飲みながらママが言う。


「それに慎の妹だも~ん!!」
いつの間にかチューハイを飲んじゃったひろ子ちゃんが言う。


「どういう事ですかぁ?」
姫奈センパイが、首をかしげる。


「胡桃はねぇ、昔っから女にはネチネチやられて男には構われてで、本人が嫌がるから、しょうがなくて護身術を教えてやったのよ~」
カラカラと豪快にママが笑う。


「え~でも、それだけで、そんなに強くなれるんですかぁ?」
ますます姫奈センパイが首をかしげる。


ママとひろ子ちゃん、姫奈センパイで盛り上がっててつまらないから、飲み終わった缶を捨てに立ち上がった。


「お~い胡桃、こっちに来い!!」
勇翔くんが私をチョイチョイと呼んだ。


「なぁに~?」
「ここに座れ!!」
勇翔くんが自分の隣をバンバン叩いた。


「こらエロ教師!!なにしてんだ!!」
類センパイが言うのも気にせずに、勇翔くんが私を隣に座らせた。


「胡桃なんか産まれた時から見てるから、欲情なんかしねぇわ!!」
ゲラゲラと笑っている。


彰パパもニコニコしてるし、パパは真っ赤になってるし。


No.1だったわりに、あいかわらずお酒に弱いなパパは。


「ほら胡桃ちゃん、これ甘くて美味しいよ。」
智樹センパイがコップを渡してくれた。


「ありがとうございます。」
受け取ったコップには、薄ピンクのジュース。
ピーチかな?
一口飲むと、シュワッと甘い桃の炭酸ジュースだった。


「美味しい~♥」
ゴクゴク飲んでいた。


「でもビックリだったなぁ、慎さんの妹とは。
オレ、中学の時に慎さんに助けてもらってから、慎さんに超憧れてるんだぁ。」
蓮人が言ってる。


「あの時はオマエ、荒れまくってたからなぁ。
今じゃすっかり爽やか王子みたいだけどな!!」
お兄ちゃんもニコニコしてる。