4月。

私、桜本 くるみは、パパとママと一緒に、私立松風高校の校門に来ています。


今日は入学式なので、同じ学校に通う親友の川島 舞を待っているのです!!


が、通り過ぎていく人達が、すごくチラチラこちらを見ていくから気まずい……。


たぶん、もしかしなくても、私のパパとママを見てから私を見て、あ~あと思われてるんだと思われます。


紺の細身のスーツに身をつつみ、背はスラッと高くて、切れ長の気合い入ってる一重に、ゆるくパーマのかかった無造作ヘア。
傍からみると、イケメンなパパさんと。


ベージュのオシャレなスーツに、胸までのゆるふわロング、パッチリ二重に、ふっくらとしたピンクの唇。
ボン・キュッ・ボンを惜しみなく披露してくれてる美人なママ。


見るからに素敵な夫婦の子供が私でスイマセン(泣)


私は、黒髪のセミロングに、チビな身長(152cm)、残念な幼児体型に、どこにでもいる平凡な顔。


パパとママのいい所は、全部お兄ちゃんにいってしまったようです(泣)


「ちょっと和馬!!そんなに睨みきかせないでよ!!」
ママがパパに言うと。


「だってよ風花、くそガキ共が、俺の可愛い胡桃を見て、ニヤニヤしていくんだよ!!胸くそ悪いったらありゃしねぇ」