不安はいっぱいある。もしこれが表の顔で
裏の顔が怖かったら…。いや、男の子はみんな
裏ではああいったことやこういったことしか考えてない。そういう生き物、わかってる。

入り込むことはない。

嫌になったら既読しても返信しない。

《ピコンピコン♪》

「一応個チャにメッセージ送ったから!
暇なときに読んどいてくれるかなぁ?」

「ありがとう。それじゃあ、返信しと…」

《キーンコーンカーンコーン》

「あ!鳴っちゃった!もう行くね!また!」

「あ、うん。また。」

こうして、急に登場してすぐに消える、
よくある少女漫画のような出逢いが
郁のすべての始まりだった。