「行ってきまーす。」


全ての支度を終えて、私と碧は家を出た。


「じゃーね、姉ちゃん。遅刻しないように。」

「分かってるわよー。」


私の2つ下の碧は中学3年生。
まぁ、私より断然大人なのは、十分承知の上だから、詮索しないで頂きたい。

ここから約20分の通学路。
いつも徒歩で通っている。

それにしても、代わり映えしなさすぎる。
突然超高層ビルでも建たないものか、と何度思ったことか。
まぁ、そんな夢、叶うはずもないけど。

通学路にある物と言えば、小さな神社くらい。
後は田んぼと畑だけ。

そんな神社を横目に、私は高校を目指して歩いた。