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3人で一緒に登校していると、後ろから綾斗君を呼ぶ女の子の声が聞こえた。
その声に私たちは後ろを振り返る。
「おはよー♪…ってあれ?ゆずちゃん…。」
「梨恵ちゃんおはよー。」
「お、おはよ…。」
どうしたんだろ…。元気ない…?
すると梨恵ちゃんは綾斗君と拓斗君の間に無理矢理入ってサイドの二人の腕を自分のと絡めた。
……いいなぁ…梨恵ちゃんは皆と仲良くて。
ボーッとして梨恵ちゃんを眺めている私に優斗君が話しかけた。
「ゆずちゃん。……行こっか。」
やっぱり、優斗君は優しい…。
胸のなかで甘い音が響いた。
「そう言えば、文化祭が近いけど。
ゆずちゃんは何…、」
「私は演劇やりたぁ~い♪綾斗は主人公でさぁ。恋愛ものがいいなぁ…。」
優斗君の話に梨恵ちゃんが割り込む。
「あははっ…そうなんだ、面白そうだね。」
「でしょ~?」
…うっ……何か…皆と喋りづらい…。
「……でもごめんね。俺、ゆずちゃんに話しかけてたから。…ね?ゆずちゃん。」
「えっ?!」
いきなり私に話振るとか…ビックリした…。



