私は、お水を口に含んだ。

足がカクカクと震えながら、ベッドに身を乗り出す。



……よ、よしっ…



拓斗くんに顔を近付ける…。


「…………コクン…。」


冷たくて美味しい水が私の喉をツーっと通った。



「…何自分で飲んでんだよ。」


「す、すみません…。」



…だ、だって…緊張するんだもん…。
もう…一度…

私はコップを手に取りもう一度お水を口に含んだ。











すると。







「……んん?!」








拓斗くんは私の腕を引っ張り、自ら進んで水を飲んだ。


……お水…本当に飲んでる…。


その事にドキドキして胸がきゅうっと締め付けられて。



水が完全に飲まれた時。
拓斗くんの唇が、私の唇から離れた。




拓斗くんの口から首もとにかけてこぼれた水が一筋線を描いていた。