優斗くんの部屋のドアをノックする。


「…………はい……どうぞ……」


少し眠そうな、辛そうな、そんな声色だった。


「私だけど……入るね……」


ドアを開けると少しほほが赤い優斗くんが潤んだ瞳で私を見つめていた。


……メガネ外した優斗くん……初めて見たな……


……胸が高鳴って、ドキドキする。


やっぱり、格好いいな……そう思った。


見惚れながらも優斗くんに近寄る。



「優斗くん、顔赤いけど大丈夫…?」


「ん……少し……だるい……」



掠れたような声が何気に色気があって……優斗くんの顔を上手く見れなかった。



「も…もしかしたらっ……私の風邪っ……うつしちゃったのかなっ……」


「……そう、なの…かな……。…ねぇ…ゆずちゃん……熱……測ってくれる……?」



熱っぽい瞳で問う優斗くんに私は小さくうなずいた。