次の日の日曜日。

私は荷物をまとめて、この見慣れた街から離れた。


『…皆…さよなら。』


学校もやめてきた。
私の行く所はここから距離がけっこうある。


『よしっ…!!』


私は、メモを頼りにその家へと向かった。




***


『えーっと…ここら辺何だけどなぁ。』


一人でぶつぶつ呟きながら目的地まで急ぐ。


えーっと……春川…春川…。


『…あ。あった………って、まっさかこんなのあり得るわけないから。間違えた間違えた。』


春川さんの家だけど、見つけた家はあり得ないほど豪邸で。

……探し直そう…。

そう思ってキャリーバックの取っ手をギュッと握ったとき。













『…すいません、黒澤ゆずちゃんですか?』