イケメン三兄弟と同居する事になっちゃった?!



エレベーターの扉が開く。

高級感溢れるマンションの廊下。
ゆずのいる部屋は何人もの見張りでなかなか部屋に入れない。

こういう場合は、真っ向勝負が一番手っ取り早いな…。


「なぁ、そこ。どいてくんね?」


その一言で、敵と見なした奴等は俺に襲いかかってくる。

ここはマンションだ。

知らねー奴等がたくさん住んでる。
だからか、奴等は武器という物を持ってはいなかった。

拳と拳の勝負ってわけか。

今にも人一人殺しそうな目付きをしている奴等に俺は真っ直ぐに重い拳をぶつけた。



***


「何だよお前…!!」

「ほ、他の奴等はどうした…!!」


玄関の扉には鍵がかかっていて。
思いきり蹴飛ばしてドアぶっ壊しちまった。


「あー、うぜーから倒しちゃった。」

「ふ、ふざけるなよ、高校生の分際で。」

「あ?てめーらも大人のくせに高校生拉致ってんじゃねーぞ。ロリコンかコラ。」


…ゆずはどこだ。
奴等を適当にあしらいながら、ゆずを探す。


(……いた。)


変に手足を縛られてるわけじゃ無さそうだな。けど、やっぱ怖がってる…。


「た…拓斗くん…!!」


俺を見つけたゆずが息なり泣き出した。
多分、安心したんだろうな。


「ゆず、1分。」

「え?」

「1分だけ目瞑ってろ。すぐ終わらす。」


ゆずにとって、こういう喧嘩みたいな荒っぽいものは良くねーからな。

あまりみない方が良いんだ。


目を閉じたゆずを合図に、俺はちゃっちゃと終わらせようと襲いかかる男たちに反撃した。

小さな武器をちょいちょい使うくせに、自身の技は何一つ持っちゃいねー雑魚どもだった。


俺を恐怖の目で見てくる奴等は、後ずさりしたすぐに逃げてしまった。


(くそ、逃げられたか。)


だけど、肝心なゆずが居んならあんな奴等どうだって良い。


「ゆず、もう良いぞ。」


そう言いながらゆずに駆け寄った。

近付く俺をゆずは自分の小さい手で掴むと、ゆっくり引き寄せた。

少しだけ手が震えてる。

恐怖の余韻がまだ残ってる…。
静かに泣くゆずはぎゅっと目を瞑ってて。


すすり泣きだけが静かな部屋に響いていた。


「もう泣くな。俺いるから。」


落ち着こうとしているからなのか、俺の事を強く抱き締めてくる。


相当怖かったんだと改めて思った。