タクシーが停車した所はとあるマンションだった。
まわりの住宅街から推測して、かなりの高級高層マンションだな、これは。
ゆずを抱えた男たちが部屋に入るのを確認してタクシーを降りる。
「高校生くん、代金はいらないからね。」
「でも、」
「良いんだよ。それよりも無事に救えることを祈っとくよ。だけど、本当に危険を感じたら大人に任せなさい。」
「君はまだ高校生だから、警察に任せるんだよ。」と優しい笑顔で走り去って行ってしまった。
言えなかった感謝を心のなかで言いながら、俺は高層マンションのエレベーターへと足を運んだ。



