いつもとは違う、低く落ち着いた声。 体育倉庫で聞いたあの声と同じだ。 つまり、今の綾斗君は腹黒綾斗君と言う事になる。 あ、ヤバ。逃げよ。 そう思ってももう遅い。 「逃げようとしても無駄だからね?」 な、なんと言う目付き…。 本当に何かを見下しているかのような…。 「拓兄とかも言ってたけど、これが本当の俺だよ?何かもうキャラ作るの疲れちゃった~」 そう言いながら綾斗君は私に近付く。 だけど私は、逃げようとはしなかった。 怖くて、足がすくんで、全く動けない。