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二人でゲームを楽しんでいると、廊下がやけに騒がしい事に気が付いた。
廊下の方に耳を傾けてみると聞こえてくる男女たちの声。
「ヤバイ…!!綾斗が梨恵ちゃんとキスしてる!!」
「え?あれ演技だろ?」
「違う違う!!演技の中で!!本当にキスしたって意味!!」
「まじかよ!!付き合ってんの?!」
「えー分かんないよー!!」
「ちょ、見に行こうぜ。」
口々にそう言って、廊下を走る皆。
……嘘…キス…したんだ…梨恵ちゃん。
「まじかー、綾斗したんだ。キス。」
「うん。そうだね。」
「こりゃ、騒ぎはもうなかなか止まらねぇな。お気の毒に。」
二人はなに食わぬ顔で話す。
……ま、まぁ…演技だから…ねっ…。
好きでもないのにこんなの気にしてる方がおかしいし。
気にしない、気にしない。
「早くゲームやろうぜ。時間制限あるみたいだけど。」
「あ、うんっ。参加しよっか。」
……このゲームに参加して、今のは忘れよう。



