…あれ?


重たい目を開けると、ぼんやりと白い天井が広がっている。


ここは…?


どう考えても私の部屋ではないわよね。


「いいんちょー?!」


えっ…。


「ながせ…けん?」


「おう。大丈夫か?」


どうしてそんな心配そうな顔してるのよ。


らしくないじゃない。


やめて。


私のせいであなたにそんな顔させたくないの。


「大丈夫…いたっ。」


バッと起き上がろうとすると、頭に痛みが走った。


痛むところに手をやるとたんこぶができていた。


なんでこんなところに……。


あっ、私足を滑らせて転んだんだった。


たぶんその時に打ったのね。


私はやっと状況を理解し始めた。


それにしても、資料室にいたはずなのになんで保健室に?


ああ、そっか、永瀬健が助けてくれたんだ。