かろうじて人間の姿を保っている俺を見て、ヒルナは顔を歪める。





そういえば、俺が始めてこの姿で最愛と会う時も、ヒルナは最後まで賛成しなかったことを、ふと思い出した。





「理不尽です、アオイ様……。」



「何が、だ……。」





「アオイ様は、こんなにも最愛を想って尽くしてるというのに……。」



「いくら記憶を失っているとはいえ、最愛は残酷すぎます!」



「記憶を失ってからも、最愛は、アオイ様の気持ちなど考えてないのです!!」





ヒルナは悲痛な声と顔で、そう言った。





それは、今にも崩れそうなほど弱々しい言葉。