「私が八年前の最愛だと不満なの?」



「当たり前だろ……! 俺の知る最愛は、もっと可愛かった……小さくて、無邪気で……。いつも俺の首に跨がってたんだぜ?」





自慢げのように話すマンタだけど、それが昔の私だと思うと、どうも自慢にならない。








――やっぱり、私は昔此処に来たんだ。





そして、ヒルナやマンタ……アオイと、私は夏を過ごした。





どうして、記憶を失ってしまったのだろう。



家に帰る前日、どうして私は飛び出した?








この山の動物達を、助けたかったから……?





八年前、何があったの……?