そして、純粋に自分を心配していること。
「……足が治るまでだ。治療が終わったら、話しかけるな。」
「うん。」
……何より自分が、人間の言うことに返事をしたということに。
「ねぇねぇ狼さん。わたし、最愛って言うの。狼さんは?」
「…………。」
最愛は狼の足に包帯を巻きながら、幼い瞳で彼を見上げる。
狼もジッと、最愛を見ていた。
「……お前、巻くの上手だな。」
「そう? わたしのお母さん、“じゅうい”って仕事してて、それをいつも見てたからかなー?」
少し頬を染める最愛。
そんな最愛を見て、マリンの心は更に混乱する。
胸のドキドキが治まらない。
なぜだか、愛おしい気持ちが胸から溢れ出る。

