【完】狼様の最愛。









胸の内が怒りに包まれる。





「怪我だらけじゃない! 今は人間なんだから、少しぐらい私にも頼ってよ! アオイのバカ!!」



「ば、バカ……だと?」



「バカよっ、バカ!! アオイのバカ!!」





アオイは、バカだよ。





「八年前も、私を庇って怪我して……!」



「お前……!?」





アオイは驚いた顔で私を見た。





煙は収まって来ていて、やっと奥の方が見えてくる。



なんと、壁には大きな穴が空いていて、貫通した奥の部屋の端には中本さんがいた。





「少し、ズレたかな?」





立ち上がる中本さんも、アオイと同じように傷だらけのボロボロ姿。