【完】狼様の最愛。









「きゃ、っ……!」



「えっ。」





こっちの方に思い切り倒れてくる始末。





何とか、雛だけは支えたつもりなんだけど……。



俺の方は思いっきり近くのタンスで頭をぶつけた。





「てて……っ。雛、大丈夫か?」





腕の中にいる雛に声をかけた。





「う、うん。平気。……ありがとう、遥。」





まるで抱きしめてるような体勢。



こうして見れば、小さな雛の体が更に小さく感じた。





「……ひな……。」



「遥……?」





頭を打ったせいか、一瞬気の迷いを起こしそうになる。





その時、雛から出ていた煙の量が一気に増えて……



――ポンッ...





小さな音が、雛を包み込んだ。