【完】狼様の最愛。









走って走って、走って……。





こんなとき、中学時代陸上部に入ってて良かったなって思う。





でもさすがに……。





「この距離は、キツイ……っ。」





翌々考えたら引退して一年経つし、そもそも私短距離派だったし。



思えばレギュラーでも無かったしね……。





「あーっ……もう、駄目……っ。」





思考回路さえもが、どんどん後ろ向きになってきて



私は近くの木陰に腰を下ろした。





「七時……。」





時計を見れば、もうそんな時間。





腰を下ろしたまま、やけに近くに感じる夕日を見上げる。



空はオレンジというより紫で、反対側では月が顔を見せていた。