【完】狼様の最愛。









時刻は六時過ぎ。





「くそっ!! バスが、出たとこだ……!」





丘川から赤坂村までのバスは、二時間に一本、それも偶数時のみ。





「次のバスは、八時……。」





そんなの、待ってられない……。





「っ……赤坂村には私が行くよ!」





私が言えば、案の定遥はそれを拒否した。





「は!? 普通逆だろ! 俺が行く。」





でもそれは予想済み。





「遥は雛ちゃんについててあげて。今部屋で休んでるんでしょ? 好きな人が怪我してるんだから、ちゃんと見てあげなきゃ。」





それにさっきまでの雛ちゃんを見る辺り、部屋に空君と二人きりなのは雛ちゃんもツラいだろうし……。





「今はそんなこと言ってる場合じゃ……っ!」





「そんなことじゃないよ。」