【完】狼様の最愛。









――ガシャーァン!...





でも聞こえたのは動物の鳴き声なんかじゃなく、食器が落ちて割れた音。





「悠ちゃん!?」





居間からキッチンを覗けば、悠ちゃんはどこか呆然と窓の外を見ていた。





手から落ちた様子の皿は、悠ちゃんの足元で粉々になっている。





「呼んでる……。」



「え?」





呼んでる?



そう言うなり、悠ちゃんはキッチンにある裏口から家を飛び出して行った。





「ちょっ、えっ、悠ちゃん!?」





私が叫ぶも、悠ちゃんはまるで私の声なんて聞こえないかのように去って行く。





追いかけるべきか、一度遥に声をかけるべきか……。



悩んだ挙げ句、私は追いかけた。



あっちはあっちで、まだ雛ちゃんの手当てをしてるかもしれなかったから。





追いかけた、んだけど……。