私を見てるのは、一匹の狼。
視力の良い私が、何とか見える距離にいたのは真っ白な狼だった。
「神様……?」
赤坂村の赤坂山には、たくさんの動物がいる。
――そして、神様もいる。
昔、お母さんが話してくれたお伽話を思い出した。
赤坂山には、たくさんの動物を守る、動物の神様がいるって話。
「まさか……ね……。」
そう言うも、視線は交わったまま。
狼は、動かなかった。
交わった視線を通して、狼の眼を見る。
蒼い……アオイと同じ、マリンブルーだ。
白い毛並みに、蒼い眼
本当に、アオイにそっくり。
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