「気にしなくて良いからね、山添さん。あれただの嫉妬だから。」
「嫉妬……?」
「そ。あの時山添さん、崎野先生と二人で話してたでしょ?」
当時のことを思い出すと、確かに私はあの時職員室から出た直後で、先生と話していた。
「しかもチャイムが鳴った後で、他に生徒はいない。職員室は学校の端にあるから眼につきにくい。」
「葵君は、山添さんと二人きりな崎野先生にヤキモチ妬いただけだよ。」
ちょうど今、木から落ちて来た葉を華麗に受け止めてみせた河鳥さん。
河鳥さんは何事もないようにスラスラとそう言うけど……。

