「くそ、あのクソガキめ」



チッと舌打ちをして、リリィの方へ向かう。リリィは意識の朦朧としているルーカスの介抱をしていた。即死とまではいかないが、首を折られたらすぐに治療しないと死んでしまうからだ。



リリィの処置が早かったため一命を取り留めた。アレンは青いターバンをほどくと、そこにはあの時酒場で自分が腹を立てた若者の顔があった。



「こ、こいつ…」



「あ、アレン知り合い?」



リリィはアレンに聞いたが、アレンは知らないとかぶりを振った。