「…告白された事無いって…あんたねぇ何年生きてんの?」
『17年です…。』
「その17年の中で一回も?」
『はい…。』

はぁー。
私の親友の叶はため息をついた。

恋バナをしようっ!
て叶が言ったんだけど…
私は一回も告白された事無いやっ!
って言ったらこんな状況に…

で、でも、好きな人はいるんだよ!
なんて言えないけど…

「告白された事無いって恥ずかしく無いの?」
『…恥ずかしいです。』
「でしょ?未來は可愛いのに、男子どもは何で狙わないかなぁ?全く。」
『かっ可愛いなんてめ、め、滅相もございませれぬ!』
「ぷっ。噛んでるし。」

あはは。
叶は声を出して笑っていた。

『もーっ!笑わないでよっ!』
「ごめんごめん笑笑」
『絶対本心じゃないでしょー!!』
「本心だってばー笑笑」
『もーっ!あ、そういえば。』

ん?と叶は言った。
『叶の好きな人は誰なのさぁー??』
叶は真っ赤な顔になった。

「えっとねぇ…森田先輩なのっ!」
『森田先輩って私達の一個上の三年生だよね?』
「そうだよっ!!」
『叶が言うには森田先輩って野球部でしょ?それで、叶は森田先輩のマネジャーなんだっけ?』

「森田先輩のマネジャーだけじゃ無いん
だけどね、マネジャーになれて、本当良かったぁ!」
『そっか!』
「森田先輩ってね、クールなんだけど、どこか、優しい所があってね———」

そこから、ずっと森田先輩の話が始まった。

「それでね、その時森田先輩がね、…持ってやるよ。って言って私が持ってたユニフォームとか、いろいろ持ってくれてね、私が、何か持たないと失礼ですよっ!って言ったらね、なんて言ったと思う?」
「じゃこれ持っててって言って、森田先輩の飲み物を渡してくれたんだっ!!あ、飲んでは無いからね。それで———」

『…熱心に森田先輩の事を言うのは分からんだけどね、うん。森田先輩は良いと思うけど、私を置いて、1人の世界に入らないでくれるかな?』

「ごめんごめん!」
『良いよっ!全く!』
「森田先輩の事になると止まらなくて…あはは。」

『私は真っ直ぐで良いと思うけど、』
『1人では話さないでね?』
「うん!おっけ!」