好きな人はニセ彼女。




『じゃあまたね、夏目くん』


「うん、また」



城田さんは手を振って、オレより早く歩いていった。

そう言えば城田さんは、電車通学だっけ?



『夏目くん!恋愛相談なら乗るからね!』


「…………はい?」



そう言って彼女は走っていった。

え、恋愛相談??



誰が?

オレが城田さんに??



(いやいや無理だって…………っ!)



最後の最後に、とんでもない言葉。


絶対、言えるわけない。




(なんだか、すごい1日だったような……)


結果的、城田さんは変わってる。


でも、オレはそんな城田さんが好きだ。