好きな人はニセ彼女。




『夏目くん、自転車??』


「……うん、そう」


『そっか、じゃあまた明日出来るかな??』



城田さんはそう言うけど、何やんの?

また、話すの?



『あ、仕事だよ!!

明日は真面目にやるよ!!』



オレのことを察したようにそう言った。

………あ、仕事。



「分かった、明日やろっか」



そう言って、教室を2人で出た。



今度こそ、空はオレンジ色より暗くて

下手したら真っ暗になるかもしれない空だった。